卖家 よしおてつ
日本では猿を使った芸の歴史は古く、13世紀の文献「吾妻鏡」にも猿に舞を舞わせた記述がされています。江戸時代には手厚く保護され、幕府専属の職業とまでされていました。江戸幕府の終焉の後衰退して、第二次大戦後はついに消滅してしまいますが、近年多くの人の努力により復活し、多くの人々に愛されるようになりました。今作品では、男性の手の上でアクロバティックな芸を披露する猿を描いています。
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私は独学で絵を描き始め、現在は毎日7時間ほど創作活動に時間を使っています。創作時間に余裕があるおかげで、サムホールサイズくらいの小作品ならば、一週間足らずで完成させることができるようになりました。現在はInstagramやFacebookで作品を発表しつつ、自分の感性を刺激するコンテストや展示会をネット検索して、応募するようにしています。
そもそも絵描きのスタートが漫画家志望であったため、製図用ペンで引く、硬質でありながら柔軟な線が好きです。ここ最近の創作では、「和」を意識したものが多いです。以前はヨーロッパの妖精が登場するような、ファンタジー色の強い作品を描いていたのですが、どこか自分にそぐわない部分を感じていました。そのうち漫画家を目指していた時代に、時代設定の参考資料として手にしていた浮世絵に興味が戻りました。ある時、河鍋暁斎の表した「手足真図及ビ画図」の資料を目にして、強いインスピレーションを受けました。対象物を正確に表現するためのすんなりとした線と、インパクトを重視したうねるような線。その描き分けを楽しみつつ、自作品のベースとして取り入れて、骨書の輪郭線に使用しています。
私の作品の着色方法は、まず製図用ペン(耐水性)で骨書きをしてから、薄く解いたアクリルガッシュで下塗りをします。この下塗りが重要で、何度も塗り重ねて狙った色合いになるようにしています。そのあと水彩色鉛筆や薄墨で仕上げをするのですが、場合に応じて水彩以外の画材も使用して、作品に強いアクセントを与えるような仕上げ方をしています。
私の作品制作方法をカテゴリー分けするならば、水彩画というカテゴリーになると思います。それでも複数の画材を使用するので、もしかするとミクストメディアというカテゴリーになるのかもしれません。客観的に見ると、正当な水彩画の描き方からは外れると思います。それでも私自身はこの描き方が有意義で、生涯をかけて追求すべきものだと感じています。